2023年に入り、インバウンド需要が回復傾向です。飲食店や宿泊施設では、訪日観光客が増えていますが、Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)で、観光客を呼び込むための施策は行っていますか?もしくは、対策に困っていませんか?
この記事では、なぜMEO対策を行うことがインバウンドの集客につながるのかと、対策方法について解説します。
今後も伸びるインバウンド需要に向けて、早めに対策しておきましょう!
<記事の目次>
そもそもインバウンドとは?
インバウンド(inbound)とは、「インバウンドツーリズム」の略で、観光業界では「訪日観光客」や「訪日旅行」のことを指します。反対に、アウトバウンド(Outbound)は、日本から国外へでかける「海外旅行客」や、「海外旅行」のことを指します。
2015〜2019年にかけて、訪日外国人数が大きく伸び、2019年の訪日外国人数は約3,188万人を記録しました。この時期に「民泊」や「爆買い」といった言葉もよく聞かれるようになり、日本経済への影響も大きかったものの、2020年の2月以降、新型コロナウィルスの影響で急激に落ち込む結果となります。
訪日外国人数は、2019年の3188万人に対して、2020年には400万人、2021年には25万人と、感染対策での入国制限もあり、大きく減少しました。
2023年に入り、訪日観光客数は徐々に回復しつつあります。桜が咲き、旅行客に人気の4月には、訪日観光客は200万人ほどに伸びました。日本政府も落ち込んだインバウンド市場のV字回復を目指しています。
今後も訪日観光客の回復、増加が見込まれるため、店舗ビジネスを行っている場合は「訪日観光客」や「外国人客」にも対策を打っていきましょう。
参考:訪日外客統計(日本政府観光局)https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/
MEO(ローカルSEO)とは?
「MEO」とは「マップエンジン最適化=Map Engine Optimization」の、日本独自の略称です。検索結果の上位表示対策が「サーチエンジン最適化=SEO(Search Engine Optimization)」と呼ばれていることもあり、Googleでは「ローカルエリアの検索表示対策」という意味で「ローカルSEO」と呼ばれています。
「MEO対策」「MEO」「ローカルSEO」とは、いずれもGoogleやYahoo!といったマップ機能上で上位表示するための対策のことを指します。
近年はマップアプリで店舗を探すユーザーが増加傾向にあり、集客や売上増加のための手段として、MEO対策への注目が高まっています。
なぜMEO対策(ローカルSEO)がインバウンド集客に有効なのか?
MEO対策(ローカルSEO)は国内のユーザーだけでなく、訪日観光客や外国人の集客にも効果的です。
特におすすめのポイントとして、以下の点が挙げられます。
・Googleマップはユーザー数が圧倒的に多い
・クチコミが多言語で表示される
・国内外のユーザーに対して同時に施策が進められる
それぞれ解説していきます
・Googleマップはユーザー数が圧倒的に多い
訪日旅行客は、旅行中も母国語でそのまま使えるGoogle検索やGoogleマップを活用することが多いです。
Googleマップは世界中のアプリダウンロード数でも上位にあり、国内外での旅行アプリでトップレベルのシェアを誇ります。ユーザー数が圧倒的に多いため、まずはGoogleマップで表示されるよう対策することをおすすめします。
※中国では規制の関係上、Googleマップではなく「百度地図」が最も普及しています。
もし中国人客が多い場合は、百度地図や中国人に普及しているサービスへの情報提供も検討するなど、自店舗の状況に応じた施策を行っていきましょう。
・クチコミが多言語で表示される
Googleマップでは言語設定を行うことができるので、日本への旅行中でも母国語での情報に翻訳して利用ができます。Googleマップ上では、自動で翻訳される情報とされない情報がありますが、クチコミでは母国語の投稿が優先して表示され、多言語のクチコミは翻訳することも可能です。
訪日観光客は、SNSやクチコミでの情報収集を行っている場合が多く、特に同じ言語、文化圏の情報は重宝されます。
・国内外のユーザーに対して同時に施策が進められる
MEO対策では、訪日観光客向けだけではなく、国内のユーザー向けの対策も同時に行うことができます。
ユーザーの言語設定に応じて表示されますので、1つのGoogleビジネスプロフィールで更新を行っていけば、多くのユーザーへ店舗の情報を届けることができます。
インバウンド向けMEO対策方法
それでは、インバウンド集客に有効的なMEO対策方法について解説します。
MEO対策を行っていくには、Googleビジネスプロフィールへの登録が必要となりますので、もし登録がまだの場合は、下記の関連記事をお読みください。
はじめに:MEO対策のポイントを知る!
MEO対策を行う場合、「Googleビジネスプロフィール」という無料サービスに登録して、店舗情報を管理、運用していくことになります。
そのため、運用初期に「Googleビジネスプロフィール」の公式ガイドラインに記載されている「ランキングを改善する方法」というページを読むことをおすすめします。Googleがマップアプリの表示にあたって、どのような情報を求めているのか、上位表示の仕組みなどが簡潔に記載されています。
一部を抜粋すると、Googleマップの上位表示には下記の3つが関係していると記載されています。ウェブ上の情報の多さや、クチコミの多さは意識して増やす必要があります。
検索語句との関連性
検索語句で指定された場所から店舗への距離
視認性の高さ(認知度、ウェブ上の情報の多さ、クチコミ数とスコア)
また重大なガイドライン違反を起こしてしまったり、通報されてしまったりすると、検索結果やマップ上に情報が表示されなくなる対処がされることもありますので、ガイドラインに違反しないためにも一読しておくことをおすすめします。
インバウンドMEO対策1:多言語設定
Google検索や、Googleマップで表示される情報は、アプリの言語設定や、端末の言語設定に応じて自動で翻訳されます。Googleマップでも自動で翻訳される情報もありますが、一部の情報や、機能では翻訳されないものもあります。
そのため、Googleマップ上で、店舗名をはじめとした店舗の情報は、多言語で設定しておくことをおすすめします。また営業時間や決済方法などの営業情報も自動で翻訳されるものが多いので、可能な限り充実させておきましょう。
また、以下の自動翻訳されない情報に対しては、来店するユーザーの言語に合わせて、英語や韓国語、中国語などの表記も行っておきましょう。
【自動翻訳されない情報】
・商品
・メニュー
・サービス
・ビジネスの説明
詳しい手順については、別の記事で解説していますので参考にしてください!
インバウンドMEO対策2:クチコミを集める
訪日観光客によるクチコミを集めることも、施策としてとても有効です。Googleマップ上では、他言語のクチコミも自動翻訳されますが、母国語(設定言語)でのクチコミの方が優先的に表示されます。
訪日観光客はSNSやクチコミでの情報収集を行っている場合が多く、特に同じ言語や文化圏の情報は重宝されます。そのため訪日観光客のクチコミが増えることで、さらなる集客効果や上位表示が望めます。
クチコミをしたくなるには、店内でクチコミ投稿ページのQRコードをわかりやすく掲示する、メニューに多言語での説明や写真を載せるなど、店舗の運営や接客面での工夫も必要となります。観光客でも入りやすくなるような店舗作りも行っていきましょう。
インバウンドMEO対策3:Googleマップ以外にも情報登録してサイテーションを高める
訪日外国人客が使う旅行やグルメのサービスは、Googleマップ以外にもあります。前述した中国の「百度地図」のように、日本では知名度が低くとも、海外ではよく使われているサービスがあります。
以下は、訪日外国人客に有名なサービスの一例です。
・Trip Adviser
・Baidu(百度)
・Apple Maps
これらのサービスも無料で店舗情報を登録することができ、ユーザーによるクチコミ投稿も可能です。(一部、有料広告や有料機能がある場合があります。)
多くのウェブサイトに情報やレビューが増えていくことで、サイテーション(※)が高まり、GoogleやGoogleマップでの上位表示対策にも繋がります。
宿泊業であれば、海外系のOTA(オンライントラベルエージェンシー)も多数ありますので、自店舗に来店するユーザーが使うサービスには情報登録を行い、他店との差別化を図っていきましょう。
※「サイテーション」とは、ウェブサイトやSNS上で、自店舗に関わる情報が言及・引用されることを指します。
サイテーションがウェブ上に増えると、重要な情報だと判断されやすくなり、Googleの検索結果やマップ上での上位表示に繋がります。
まとめ
この記事では、MEO対策を行って外国人集客を行うためのポイントと、対策方法について解説しました。
Googleビジネスプロフィールは無料で使えるうえに、基本的な運用を行うだけでも集客効果が望めるサービスです。
今後もインバウンド需要は拡大傾向にあると言われていますので、ぜひ早めに対策を始めておきましょう!
自店舗でできる基本的な運用方法については、こちらの記事も参考にしてください。
その他、店舗集客のためのビジネスプロフィールの使い方を他の記事でも解説していますので参考にどうぞ!
>> 記事一覧はこちら
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